さびときどききじ

静岡県掛川市の、きたがわ動物病院の獣医師によるブログです。業務とは無関係な記事の方が多いかもしれません。子供3人、猫3匹を養いつつ、木工、庭づくり、料理など、手作りにも果敢に挑戦しています。

ねこさんの口腔ケア

こんにちは。

掛川祭も終わり、診療も通常どおりとなりました。

朝晩は冷えますが昼間は暖かいので、自宅の猫たちも心地よさそうです。

 

そんな猫たちも11歳(さび茶)と10歳(キジトラ姉妹)となり、いっぱしの

シニア猫です。最近は、キジトラ2号の臼歯の汚れが目立つようになり、口腔ケア製品を使っています。

使用感や与えやすさなど、ネコさんの口腔のお話とあわせて紹介したいと思います。

 

わんちゃんの歯肉炎(歯垢、歯石が原因の歯肉の炎症)については、以前からお話していますのでご存知の方も多いかと思います。わんちゃんほどではないですが、猫さんも高齢になってくると歯石がついてきます。

歯石、歯垢のある場所では、口腔内細菌(悪玉菌)が増殖しています。これが歯肉の炎症の原因となりますので、コントロールが必要になります。

重度の場合は、抜歯やスケーリング(歯石除去)による根本治療、内服薬による補助的治療が必要ですが、そうなる前におうちでできる口腔ケア製品がありますので、ご紹介していきます。

 

「デンタルバイオ」

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口腔内善玉菌(K12)を補うプロバイオティクス製品です。唾液の成分であるラクトフェリンも入っています。

錠剤ですが、「嗜好性が高い」ので継続して与えられます。

我が家の3頭に与えたところ・・・

 

さび茶:無理やり口に入れる(継続投与なんとか可能)

キジトラ1号:進んで食べる(継続投与可能)

キジトラ2号:たいそう嫌がる(継続投与不可)

 

という結果でした。

そう悪くないデータだと思いますが、猫によって好みはあるようです。

出来れば丸呑みではなく、少しの時間でも口腔内にとどめておけるといいですね。

 

「ペロワン」

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チューブボトル入りの製品です。

ジェル状の内容を専用スプーンに出して、舐めさせたり指で口に入れたりして与えます。片栗粉の餡より少し硬いくらいでしょうか。匂いは特に感じません。

口腔内善玉菌(K12)、ラクトフェリン、グロビゲンPGの3つの成分が含まれています。ジェル状なので、口腔内にとどまる時間が長いのも魅力的です。

自宅猫3頭に試したところ、進んで舐めてくれる猫はいませんでしたが、3頭とも

指で歯肉にぬりこんだり鼻先につけたりして与えることができました。手間はかかりますが、確実に与えることができそうです。

 

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 ちょっと憂鬱そうではありますが・・・。

 

「プロデンデンタルケア」

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こちらは発売から数年たちますが、長く人気がありますね。

ふりかけ状で、フードにかけるだけというのも人気の理由かと思います。

天然の海藻成分が歯石・歯垢を軟らかくしてとれやすくしてくれます。

自宅猫にはまだ試していませんが、3頭ともフードは何でも食べるので、

気にせず食べそうな予感です。

 

デンタルケア製品もずいぶんと進歩して、いろんな成分や与えやすさが考慮されたものが多くでています。ドライフードそのものにデンタルケア成分が入ったものもあります。

口は自力で栄養を摂取するための大事な場所です。まずは一度、ご自宅の猫さんの口の中を見てみましょう!

 

もう一点、猫さんの口で特徴的な病気として、「口内炎」があります。

こちらは、歯肉だけではなく舌や口腔の奥などの複数個所の粘膜が赤く炎症を起こすものです。若い猫さん、歯石のない猫さんでも見られ、痛みを伴います。

はっきりとした直接的な原因は見つかっていませんが、ウィルスによる免疫抑制や細菌に対する過剰な免疫反応が関わっているともいわれています。

 こちらも、軽度の場合に自宅でできるケアとしては口腔内環境改善がメインになります。歯石の場合と同じように、痛くない範囲でケアしてみてください。

炎症や痛みがひどい場合は、病院での治療が必要ですのでご相談ください。

 

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 私があれこれ試しすぎたせいで、不安に駆られて衣装ケースの後ろに隠れてしまった

きじとら1号・・・。

猫さんは、味そのものよりもそのときのムードが大事だったりします。

サプリメントを与えるタイミングや雰囲気も工夫してみるといいですね。

同じものでも、場所を変えると食べたりします。

写真のきじとら1号は、隠れて何かやらかすのが好きなので、人に見えない場所に置いておくと誰もいないときにこっそりなめたりしてくれるかも・・・と期待しています。

 

皆さんも是非、試してみてください。