さびときどききじ

静岡県掛川市の、きたがわ動物病院の獣医師によるブログです。業務とは無関係な記事の方が多いかもしれません。子供3人、猫3匹を養いつつ、木工、庭づくり、料理など、手作りにも果敢に挑戦しています。

子宮蓄膿症という病気

こんにちは。
きたがわ動物病院です。
 
近頃、子宮蓄膿症のわんちゃんが続けて来院しますので、
少しブログに取り上げてみたいと思います。
 
ブログの後半に臓器の写真が登場しますので、苦手な方は今回の記事は飛ばして
くださいね。
 
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写真は実家のヨーキーです。
タイトルとは全く関係ありません。
紛らわしいですね(笑
かわいく撮れたので載せてみました。
毛色が変化するという事で有名なヨーキーですが、うちの子は1歳頃にいわゆるブラック&タン⇒真っ白に変化して以来ずーっとそのままです。
おまけに実家の母が「ハァハァうるさい」との理由から、小さい頃から
暑苦しくないよう、毛を常に短く維持しているため毛色もなにもありません。
 
ちなみに彼女は今年、歯石除去のために2度来院をしているのですが、
1度目は別件で緊急の手術が入ったため、2度目は血液検査で肝臓に微妙な異常値が
出た事により、いまだに処置が先延ばしとなっています。
歯みがき大嫌いな彼女の事ですから、本人の「念」がそうさせているような気がしてなりません・・・・
なにがあっても、「かわいいからまぁいいか」で済ませたくなってしまうキャラクターで憎めない子です。
 
さて、件の子宮蓄膿症についてです。
文字通り子宮内に膿が貯まる病気です。
避妊手術を行っていない中~高齢犬で多く発症があります。
病気の子宮は実際に見るとこんな感じ・・・

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左端が卵巣、右側が膣にあたります。

その間の「Y」字になった部分が子宮です。

特に写真の上側の子宮がボコボコと膨らんでいるのですが、ここを切開すると

膿が出て聞きます。

この子は手術前にお薬で治療をしていましたので、このくらいの腫れに治まっていますが、実際はもっと大量に膿が貯まっている事がほとんどです。

 

この病気は放置すると亡くなってしまう事もある病気ですので、

お家でその前兆を早くに発見して来院頂くことが大切です。

 

早期発見のポイントは

①発情の出血が終わって約1~2カ月の時期

②食欲・元気は無いがお水はよく飲む

③時々吐く

④陰部の大きさが発情時と同じように大きくなったままで、時々膿が出る

 

④はすべてのわんちゃんで出る症状ではありませんが、

①から④が全て当てはまっていると子宮の蓄膿を強く疑います。

 

治療には、卵巣・子宮を摘出する手術を行う事をまず第一に考えます。

わたしは、入院治療を行って手術に耐えられるよう容態を少し改善させてあげた後に手術を行う事が多いです。

持病などにより麻酔のリスクが高そうな場合は、内科的な治療も適応となりますが、

再発が多い病気なのが悩ましいところ・・・

 

避妊手術を行っていない女の子のわんちゃんと生活をしている方は、

発情が来るたびに先ほどのポイントを思い出してください。

病気の早期発見は治療の選択肢を増やしてくれます。

思い当たる点があればお気軽にご来院ください。